皆さんは、「改正高年齢者雇用安定法」という法律を、お耳にされた事があるでしょうか?
この法律の正式名称は、少し長くなるのですが、皆さんは一体何だと思われますか?
実は、この法律の正式名称は、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律」という、何とも大変長くて複雑なものなのです。
この法律は、進行する高齢化社会への急速な対策として、2004年6月に誕生しました。
この法律が制定された目的とは、即ち、年金の受給が開始する年齢迄は、仕事が継続出来る様に、という社会的要望に外なりません。
この法律の内容として、先ず挙げられるのが、「高齢者の再就職の援助」「継続雇用制度の導入」「定年の引き上げの導入」等の措置です。
中でも、2004年12月1日から施行されたものに、「高齢者の様々な働き方に対応した就業機会の確保」「高齢者の再就職の促進」があります。
特に、65歳迄の雇用延長を義務付ける目的で、2006年4月1日から施行されたのが、「高齢者の雇用の確保」なのです。
この65歳迄の雇用の延長については、2013年までに段階的に引き上げる事になっており、以下の様な経過措置が取られています。
12006年4月1日~2007年3月31日迄は62歳
22007年4月1日~2010年3月31日迄は63歳
32010年4月1日~2013年3月31日迄は64歳
42013年4月 ~ 以降は65歳
の以上です。
特に、従業員の65歳迄の雇用を確保する目的で、「定年の引き上げ」「継続雇用制度の導入」「定年制の廃止」の中から選択した措置を取る事が、65歳未満迄を定年とする会社には義務付けられているのです。
中でも、継続雇用制度には二通りあり、一旦は退職扱いにして再び雇用する「再雇用制度」と、定年後も退職させずに継続して雇用する「勤務延長制度」との、二つに分かれます。
さて、この中で現実には、勤務延長制度よりは、再雇用制度を採用する会社が多い様子です。
それは、再雇用制度が、一旦定年退職させる事により、新しい雇用条件で仕事に就いて貰うシステムなので、今迄に蓄積した勤務形態や賃金等の条件が一旦は白紙に戻せるという、企業にとっての利点を持っているからでしょう。
何故なら、会社側は以前の勤続年数により高額になった賃金を減額したい訳ですから、それを困難にしている定年廃止や定年引き上げや勤務延長制度を、一旦はご破算にする必要がある訳です。
そこで、以上の企業側の理由により、「従業員は60歳を越えたら、無理のないペースの働き方が選択出来る。」という触れ込みで、再雇用制度が多く採用されていると思われます。



改正高年齢者雇用安定法